2020/12/26 13:58

今回は、少し難しい話をしようと思います。でもこれを知っていると、うつわを見る目が変わる、とても大切なお話です。


世の中に数ある木の器は、縦木取り(たてぎどり)か、横木取り(よこぎどり)のどちらかの工法で作られたものになります。


どちらも原木に対しての木地(うつわの荒型)の取り方のことで、縦木取りは丸太を輪切りにして、年輪に対して平行に木取りしたもの、横木取りは丸太をスライスして板状にしたものから木取りしたもののことをいいます。


・縦木取りのメリット・デメリット

<メリット>

割れにくい・歪みにくい・薄く挽くことができる

<デメリット>

大皿や盆など大きなうつわには向かない




縦木取りしたうつわは、割れにくく、歪みも少ないので、薄く挽くことができます。薄く弾けるということは、それだけデザインの自由度も高く、スタイリッシュな印象のうつわを作ることができます。基本的には、お椀は縦木取りのものが多いです。芯を避けて木取りするため、大きなうつわを作るのには向いていません。


・横木取りのメリット・デメリット

<メリット>

大きなうつわの材料が取れる・個体により木目が大きく異なり一品ものに最適

<デメリット>

縦木に比べ歪みやすく、薄く挽くのに向いていない




横木取りしたうつわは、丸太の幅いっぱいに木取りすることができるので、大きなうつわを作るのに向いています。また横木取りの方が木目に個性が出やすく、表情豊かなうつわを作ることができます。ただ、薄く挽くと歪みやすく、縁も割れやすくなるので、縦木取りのうつわよりもどうしても厚手のうつわになってしまうのが難点です。基本的には、平皿や盆などは横木取りのものになります。


このように、縦木取り、横木取りそれぞれにメリット・デメリットがあり、作りたいものに合わせてどちらの木取り方法が適しているか判断していきます。


ただ、縦木取りと横木取りでは、挽き方が異なるので、一人の職人が両方の木取り方法で挽くことは非常に稀です。どちらか一方でしか挽くことができないという職人も多いようです。


ヨハク木工舎は、縦木取り、横木取り、どちらも対応可能なので、作りたいうつわに合わせてどちらがふさわしいか判断し、使い分けています。